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企業不祥事の分類 コンプライアンスに強い中川総合法務オフィスは知財とリスク管理を専門とするコンプライアンスプロフェッショナルオフィスです。

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企業不祥事の8分類と近時の傾向 東洋ゴムの免震ゴムデータ偽装事件

  • 「企業不祥事の分類と近時の傾向について」

    企業不祥事の分類については、これまでに講演等で10前後に分類して話してきた。また、リスク管理の観点からもいくつかに分類して話してきた。さらに、COSOの内部統制構成要素・統制環境 (controlenvironment)・リスク評価 (risk assessment)・統制活動 (control activities)・情報および伝達 (information and communication)・モニタリング (monitoring activities)に従って分類しても話してきた。今回は、私が愛読するあるマネジメント雑誌に掲載された分類を紹介しよう(日本総合研究所:月刊監査役635号参照)。ある程度は網羅的になってはいる。今後は、上記のこれまでの分類にこれも加味すると不祥事防止の為に有益であろう。
     ステークホルダーによって、8つに分類している。それは、(1)株主・投資家、(2)顧客、(3)サプライヤー、(4) 競合企業、(5)従業員、(6)地域コミュニティ、(7)環境保全、(8)ビジネス倫理である。それぞれに内容と主な事例は以下の通りであって、ここから先は私がいつもあげている内容とかぶってくることになる。一応挙げると、
    (1)株主・投資家:経理関連の虚偽報告、情報非開示、会社資産の横領・着服、不公正な株取引
    (2)顧客:製品不具合、サービス安定供給不備、改ざん・不当表示・説明不備、情報セキュリティ不備、運輸安全管理不備、顧客資産の横領・詐欺・過大請求
    (3)サプライヤー:優越的地位の濫用、サプライヤーの安全対策不備
    (4)競合企業:談合・カルテル・不正入札、贈収賄による公正な競争阻害、知的財産権の侵害
    (5)従業員:従業員の安全対策不備、不当労働行為、劣悪な労働環境、偽装請負・違法派遣
    (6)地域コミュニティ:地域住民活動への悪影響
    (7)環境保全:事業活動に起因する環境汚染、環境データの偽装・改ざん
    (8)ビジネス倫理:社会的に悪影響な製品・サービス、反社会的勢力との交際

    ◆特に注意すべきは、近時の傾向として「官製談合の跋扈(特に都道府県)」、「反社会的勢力との取引の増加(特に金融機関)」、そして、海外取引、従来はいわゆる「カントリーリスク」と言われてきたものが、カルテルや贈収賄の分野で非常に厳しくなっており、日本企業がそれに巻き込まれることが多くなってきているのである。それは、欧米の法制もさることながら、中国や新興国でも急速に厳しくなってきている。コンプライアンスが法令の順守と社会からの信頼といってもそれはこのグローバル化の時代では外国の法制や行政当局の規定も含めて規範遵守すべきことになっているのである。

    ◆東洋ゴムの免震ゴムデータ偽装事件(平成27年3月に発覚した東洋ゴム工業(大阪市西区)の子会社が国土交通大臣認定の性能評価基準の不適合、および大臣認定の一部につき不正取得を行って性能不足の免震ゴムを製造していた)は、この間に会社法や金融商品取引法でわが国もコーポレート・ガバナンスを欧米並みにしようとしてきたことに冷や水をかけるような出来事である。この会社の内部統制はどうなっていたのであろうか。監査役は何をしていたのであろうか。リスク管理規定はどうなっていたのであろうか。内部監査はどうなっていたのであろうか。そして、企業倫理の育成はどうなっていたのであろうか。沸々と重大な疑問を感ずる。

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