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コーポレート・ガバナンスが日本の社会で不可欠になった理由は何であろうか。

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コーポレート・ガバナンスが日本の社会で不可欠になった理由は何であろうか。

コーポレート・ガバナンスが日本の社会で不可欠になった理由は何であろうか。

  • コーポレート・ガバナンスは平成の時代の終わりの今日では、ESG投資のGでもある。

    そもそも、株式会社に代表される会社形態では、広く浅く社会の遊休資本を集めて事業を起こすことによって、社会の経済を活性化して、人々に生活の豊かさや利便性を提供して、その生活をよりよくする。

    人はその事業内で働いたり取引をすることによってさらに生活の糧も得る有意義な社会的な存在である。

    ところが、経営するものは、このような企業の社会性よりも自己の利益をそして短期的な利益を第一に考えて経営をすることによって、いわゆる出資者である最大のステークホルダーの信頼を裏切ることをしてきた。

    尤も、商法や会社法等の法規制はあったが、企業同士の持ち合い株が大きく、また個人株主の声は総会屋などの存在や経営者の株主総会運営テクニックを一部の法律家の助けを借りて切り抜けてきた。

    しかし、2001年3月期決算からは時価会計が導入され、持ち合い株式のメリットも減少し、持ち合い株式が売却されると買い入れ償却、外国人株主が購入するようになった。彼らは物言う株主として経営参加への意思が強く、株主への説明責任を重視する動きが広まった。ステークーホルダーとして株主重視経営をせざるを得なくなったのである。

    その経営者の株主重視経営を担保し、経営者のエゴを防いだり、法を軽視しない経営手法がコーポレートガバナンスである。内部統制といってもいい。或いは企業倫理重視経営と言ってもいい。また、コンプライアンス経営といってもいいであろう。

    いわば国の統治で「法の支配」と言われるものと同じで、人が会社を支配するのではなく、コーポレート・ガバナンスルール(コード:綱領)が支配する経営のことである。会社法や金融商品取引法などももあるけどソフトローとしてのコーポレート・ガバナンスコードを証券取引所が勧めたりして大きく企業経営の様相が変わってきた。機関投資家に投資企業との会話を勧めるスチュワードシップも制定している。

    残念ながらこのコーポレート・ガバナンスは従来の日本社会ではたいそう苦手な手法である。

    なぜコーポレート・ガバナンスが日本が苦手かというなら従来より日本企業は創業者一族や生え抜きが社長である例が多い。

    いずれの場合も取締役会による実効的な経営者の選任監督は期待しにくい。メンバーの多くが、社長が指名した者で構成され、反対意見の表明が困難で、取締役会が業務執行の監督役目を十分出来ななかった。


    そこで経営者の適正経営をどのように図るかが問題とされてきたのである。

    これまでは、経営責任を厳しく問う株主も不在で、経営者が多数の株主の期待に十分に応えていない。つまり、証券取引市場の問題も多いがより一層は、コーポレートガバナンスが弱くて経営者が株主の意向を考慮して株主の方を向いて経営してこなかったので、欧米に比べて企業の収益力が恒常的に低い原因の一つであるとされ、結局は資本市場も成長してこなかったのである。今でもそうであろう。

    国もこれではという事で、会社法を制定して内部統制規定やコンプライアンス規定、リスクマネジメント規定を企業に守らせるほかに機関設計で、執行役員制度を導入、監督と業務執行が分離した委員会設置会社を導入したり、近年の監査等委員会設置会社導入をしたが、実態的には代取などの監督と業務執行は未分離である。

     そこで、さらに会社法で独立社外取締役の設置を事実上義務付け、法で定めずに上場企業対象ではあるが 東京証券取引所がコーポレートガバナンスーコードを制定するなど、コーポレート・ガバナンス・企業統治強化への取り組みが進んできたのだ。

     また、上記の内部統制はCOSO機縁のものであるが、中小企業等の内部統制も含めたCOSO構成要素のリスク管理を企業グループ全体で包括的に行う全社的リスク管理(ERM)の考え方が提唱された。

     これは多様なリスクを統合的に捉え、構造的・継続的・組織的に対応する一連のプロセスの整備の提唱であって、経済産業省がERMの普及を後押ししたほか、会社法や金融商品取引法(日本版SOX法)の施行を機に多くの企業がリスク管理体制の再構築に取り組み、全社的にリスクマネジメントを行う体制を整備する企業が増加している。統合型リスクマネジメントともいう。

    これは、マネジメントでいう部分最適でなくて全体最適に叶うものと言っていいであろう。
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