不正競争防止法による営業秘密・ノウハウ等企業利益の保護
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【不正競争防止法…営業秘密・企業ノウハウ等保護】
不正競争防止法関連の訴訟が最も知的財産権の中では増加しています。現代の法規制は、規制緩和の大合唱により間口は広く後からの規制となってきています。その中では不正競争防止法が重要な役目を担ってくるようになったのです。自由経済社会を守るためには、公正な手段をとらないものを市場からシャットアウトする必要があるのです。各界からの要請で法改正も絶えず話題になります。判例の動向にも十分に注意することが大陸法系のわが国でも重要になってきました。法律家もビジネスマンもこの判例法は必須の知識になってきているのです。
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【不正競争防止法(H18改正)は何のためにあるか?】
市場の自由主義経済を維持するために、競争の公正を確保するのが不正競争防止法の目的である。現行法は一般条項はなくて個別事項での法規制の方法をとっている。
■経済法としての関連法
◆特許法・実用新案法・意匠法・商標法・著作権法
◆独禁法(「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」
◆景表法(「不当景品類及び不当表示防止法」
◆各種業法(建設業法など)
◆パリ条約(1911年ワシントン改正条約)
◆商法の競業規制や商号規定、民法不法行為法
■不正競争防止法による法的対抗措置
◆差止請求権(3条)
◆損害賠償(4条)
◆信用回復の措置(14条)
■不正競争防止法による損害立証・訴訟追行容易化措置
◆損害の額の推定等(5条)
◆具体的態様の明示義務(6条)
◆書類の提出等(7条)
◆損害計算のための鑑定(8条)
◆相当な損害額の認定(9条)
◆秘密保持命令(10条)
◆秘密保持命令の取消し(11条)
◆訴訟記録の閲覧等の請求の通知等(12条)
◆当事者尋問等の公開停止(13条)
■消滅時効(第十五条)
『第二条第一項第四号から第九号までに掲げる不正競争のうち、営業秘密を使用する行為に対する第三条第一項の規定による侵害の停止又は予防を請求する権利は、その行為を行う者がその行為を継続する場合において、その行為により営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある保有者がその事実及びその行為を行う者を知った時から三年間行わないときは、時効によって消滅する。その行為の開始の時から十年を経過したときも、同様とする。』
【渉外的規制】
■外国の国旗等の商業上の使用禁止(16条)
■国際機関の標章の商業上の使用禁止(17条)
■外国公務員等に対する不正の利益の供与等の禁止(18条)
■商品・営業主体混同惹起行為(2条1項1号)
『他人の商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するものをいう。以下同じ。)として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為』
(1)周知性
周知かどうかは,その表示がありふれたものか,それとも造語など特徴的なものかどうか,商品や営業の態様,使用期間,広告宣伝の程度等を考慮して個別的・具体的に判断される。ただし周知は一地方的なものでよいが,同一または類似する表示を使用する者の営業地域を包含しなければならない。
(2)商品等表示
商品の出所を表示しまたは営業の主体を商品等表示表示する識別カのあるものであれば,人の業務に係る氏名,商号,商標,標章,商品の容器もしくは包装その他いかなるものでも商品等表示たり得る。本来的に識別カのないものでも,長期の使用や多大な宣伝広告によって識別カを獲得することもある。
技術的機能に由来する必然的な商品形態については,技術を保護する特許法および実用新案法等との兼ね合いから本号の商品等表示としての表示性を否定する技術形態排除論がある。
(3)同一または類似の表示
同一または類似の表示かどうかは商標法の使用による混同 の場合と同様に表示の要部に着目して観察するとともに(要部観察),全体的印象において判断する(全体的観察)。類似判断は,実務上,混同のおそれがあるかどうかの判TI断と相関においてなされると考えられる。「混同」は,実際混同が生じる必要はなく混同の具体的なおそれがあればよい。混同とは,競業関係のある者であることを前提として商品の出所または営業の主体の同一性について取引者・需要者に誤認が生じることのみならず(狭義の混同),商品等表示を冒用する者と冒用された者との間に何らかの経済上または組織上,親会社・子会社の関係,系列関係や提携関係があるとの誤認が生じる場合をも含むと考えられている(広義の混同)。
(4)適用除外(19条参照)
『商品若しくは営業の普通名称(ぶどうを原料又は材料とする物の原産地の名称であって、普通名称となったものを除く。)若しくは同一若しくは類似の商品若しくは営業について慣用されている商品等表示(以下「普通名称等」と総称する。)を普通に用いられる方法で使用し、若しくは表示をし、又は普通名称等を普通に用いられる方法で使用し、若しくは表示をした商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為(同項第十三号及び第十五号に掲げる不正競争の場合にあっては、普通名称等を普通に用いられる方法で表示をし、又は使用して役務を提供する行為を含む。)』
『自己の氏名を不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。以下同じ。)でなく使用し、又は自己の氏名を不正の目的でなく使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為(同号に掲げる不正競争の場合にあっては、自己の氏名を不正の目的でなく使用して役務を提供する行為を含む。)』…但し、営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、自己の氏名を使用する者に対して、自己の商品又は営業との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
『他人の商品等表示が需要者の間に広く認識される前からその商品等表示と同一若しくは類似の商品等表示を使用する者又はその商品等表示に係る業務を承継した者がその商品等表示を不正の目的でなく使用し、又はその商品等表示を不正の目的でなく使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為』…但し、営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、他人の商品等表示と同一又は類似の商品等表示を使用する者及びその商品等表示に係る業務を承継した者に対して、自己の商品又は営業との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
■著名表示冒用行為(2条1項2号)
『自己の商品等表示として他人の著名な商品等表示と同一若しくは類似のものを使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為』
(1)著名表示は事業者の長年の企業努力によって著名となったブランドで,一定の商品または営業との結びつきを示す強力な表示カを有し,多大な顧客吸引カおよび信用を化体し良質なイメージを有するものである。それを第三者が自己の商品等表示として使用することは,その顧客吸引カに「ただ乗り」し(フリーライド),著名表示の有していた表示力を「希釈化」し(ダイリュージョン),また,使用される商品または営業の粗悪性によっては著名表示の名声・イメージを「汚染」することになる(ポリューション)。そこで混同を要件とすることなく,直接,冒用行為から著名表示を保護する。著名表示といえるためには,知名度が関係する層の取引者または需要者において全国的表示といえるものでなければならない。
(2)適用除外(19条参照)…2条1号とほぼ同じ
(先使用者には適当な表示請求が出来ない点が違うが、 類推適用説が有力) ■商品形態模倣行為(2条1項3号)
『他人の商品の形態(当該商品の機能を確保するために不可欠な形態を除く。)を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為』
(1)複製・複写技術の発展等によって,他人が資本・労力を投下して開発した商品を模倣することが容易になっている。そこで、このようなただ乗りを不正競争行為として規制し、独自の商品を開発し市場に出した先行者の先行利益を保護し,その投資の回収を可能にする。
(2)「商品の形態」とは、需要者が通常の用法に従った使用に際して知覚によって認識することができる商品の外部及び内部の形状並びにその形状に結合した模様、色彩、光沢及び質感をいう(2条4項)。
(3)「模倣する」とは、他人の商品の形態に依拠して、これと実質的に同一の形態の商品を作り出すことをいう(2条5項)。
(4)判例によれば、模倣というためには,客観的には,他人の商品と作り出された商品を対比して観察した場合に,形態が同一か実質的に同一といえるはどに酷似していることを要し,主観的には,当該他人の商品形態を知り,これと形態が同一であるか実質的に同一といえるほどに酷似した形態の商品と客観的に評価される形態の商品を作り出すことを認識していることを要するとされる(東京高判平10.2.26)。商品の模倣そのものは試験・研究のためになされることもありうるので,模倣した商品を譲渡等する行為のみを不正競争行為とする。
(5)適用除外(19条1項5号参照)
『 イ 日本国内において最初に販売された日から起算して三年を経過した商品について、その商品の形態を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為
ロ 他人の商品の形態を模倣した商品を譲り受けた者(その譲り受けた時にその商品が他人の商品の形態を模倣した商品であることを知らず、かつ、知らないことにつき重大な過失がない者に限る。)がその商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為』
■営業秘密の不正取得・使用・開示行為(2条1項4号〜9号、6項)
『「営業秘密」とは、秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものである(2条6項)。』
(1)営業秘密を無体の営業財産として保護する趣旨である。営業秘密たるためには,まず「秘密管理」が必要であるが,そのためには客観的に情報に対するアクセスが制限され,またアクセスした者に当該情報が営業秘密であることが認識できるような状況がなければならない。
(2)事業活動に利用し得る技術上または営業上の情報として「有用性」がなければならない。これに該当する情報は,たとえば製品の設計図,製法,顧客リスト,販売マニュアル,仕入先リスト等である。有用性は客観的に情報の性質に照らして判断されるべきものである。過去の失敗データ等いわゆるネガティブインフォメーションも,研究開発投資を回避・節約できるなど有用性が認められる。企業のスキャンダル情報や公害情報等は有用性に欠けるので営業秘密たり得ない。
(3)公然と知られていない「非公知性」が必要とされるが,これは当該情報が保有者の管理下以外では一般的に入手できないことをいい,保有者以外に知っている者がいても,その多少にかかわらず保有者との関係で守秘義務が課せられていれば,未だ公然とは知られていないといえる。
営業秘密の保有者とは,営業秘密情報を事実上管理している事業者をいう。ライセンス契約によって営業秘密の開示を受けたライセンシーも保有者に該当する。
(4)不正取得などの違法行為
『四 窃取、詐欺、強迫その他の不正の手段により営業秘密を取得する行為(以下「不正取得行為」という。)又は不正取得行為により取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為(秘密を保持しつつ特定の者に示すことを含む。以下同じ。)
五 その営業秘密について不正取得行為が介在したことを知って、若しくは重大な過失により知らないで営業秘密を取得し、又はその取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為
六 その取得した後にその営業秘密について不正取得行為が介在したことを知って、又は重大な過失により知らないでその取得した営業秘密を使用し、又は開示する行為
七 営業秘密を保有する事業者(以下「保有者」という。)からその営業秘密を示された場合において、不正の競業その他の不正の利益を得る目的で、又はその保有者に損害を加える目的で、その営業秘密を使用し、又は開示する行為
八 その営業秘密について不正開示行為(前号に規定する場合において同号に規定する目的でその営業秘密を開示する行為又は秘密を守る法律上の義務に違反してその営業秘密を開示する行為をいう。以下同じ。)であること若しくはその営業秘密について不正開示行為が介在したことを知って、若しくは重大な過失により知らないで営業秘密を取得し、又はその取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為
九 その取得した後にその営業秘密について不正開示行為があったこと若しくはその営業秘密について不正開示行為が介在したことを知って、又は重大な過失により知らないでその取得した営業秘密を使用し、又は開示する行為』
(5)適用除外(19条1項6号)
『取引によって営業秘密を取得した者(その取得した時にその営業秘密について不正開示行為であること又はその営業秘密について不正取得行為若しくは不正開示行為が介在したことを知らず、かつ、知らないことにつき重大な過失がない者に限る。)がその取引によって取得した権原の範囲内においてその営業秘密を使用し、又は開示する行為』
(6)罰則(22条1項5号など)
退職後の規制『五 営業秘密を保有者から示されたその役員又は従業者であった者であって、不正の競争の目的で、その在職中に、その営業秘密の管理に係る任務に背いてその営業秘密の開示の申込みをし、又はその営業秘密の使用若しくは開示について請託を受けて、その営業秘密をその職を退いた後に使用し、又は開示した者(第三号に掲げる者を除く。)』
なお、退職従業員について競業避止契約が締結されることがあるが,退職従業員の営業の自由および職業選択の自由との兼ね合いから期間および内容等において合理性が必要である。 ■デジタル・コンテンツの技術的制限手段の無効化行為(2条1項10号・11号)
『「技術的制限手段」とは、電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によって認識することができない方法をいう。)により影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録を制限する手段であって、視聴等機器(影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録のために用いられる機器をいう。以下同じ。)が特定の反応をする信号を影像、音若しくはプログラムとともに記録媒体に記録し、若しくは送信する方式又は視聴等機器が特定の変換を必要とするよう影像、音若しくはプログラムを変換して記録媒体に記録し、若しくは送信する方式によるものをいう。 』(2条7項)。
『「プログラム」とは、電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。』(2条8項)。 また、不正競争防止法では、『「物」には、プログラムを含む』(2条10項)。
『 十 営業上用いられている技術的制限手段(他人が特定の者以外の者に影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録をさせないために用いているものを除く。)により制限されている影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする機能のみを有する装置(当該装置を組み込んだ機器を含む。)若しくは当該機能のみを有するプログラム(当該プログラムが他のプログラムと組み合わされたものを含む。)を記録した記録媒体若しくは記憶した機器を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、若しくは輸入し、又は当該機能のみを有するプログラムを電気通信回線を通じて提供する行為
十一 他人が特定の者以外の者に影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録をさせないために営業上用いている技術的制限手段により制限されている影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする機能のみを有する装置(当該装置を組み込んだ機器を含む。)若しくは当該機能のみを有するプログラム(当該プログラムが他のプログラムと組み合わされたものを含む。)を記録した記録媒体若しくは記憶した機器を当該特定の者以外の者に譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、若しくは輸入し、又は当該機能のみを有するプログラムを電気通信回線を通じて提供する行為 』
(1)平成11(1999)年著作権法改正では,技術的保苦手段の回避により可能となり,または結果に支障が生じなくなった複製を,その事実を知りながら著作物等について行うことは,私的使用のためといえども認められない(著作権法30条1項2号,102条1項参照)。
(2)適用除外(19条1項7号)
『技術的制限手段の試験又は研究のために用いられる第二条第一項第十号及び第十一号に規定する装置若しくはこれらの号に規定するプログラムを記録した記録媒体若しくは記憶した機器を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、若しくは輸入し、又は当該プログラムを電気通信回線を通じて提供する行為』
■ドメイン名不正取得等行為(2条1項12号)
『不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章その他の商品又は役務を表示するものをいう。)と同一若しくは類似のドメイン名を使用する権利を取得し、若しくは保有し、又はそのドメイン名を使用する行為』
『「ドメイン名」とは、インターネットにおいて、個々の電子計算機を識別するために割り当てられる番号、記号又は文字の組合せに対応する文字、番号、記号その他の符号又はこれらの結合をいう』(2条9項)。
(1)特定商品等表示は周知・著名であることを要しないために,周知・著名でないものの保護も図られるが,どれはど周知・著名であるかは図利加害目的の判断に影響を与える。
「ドメイン名を使用する権利を取得し」とは,ドメイン名登録機関にドメイン名の登録を受けて使用する権利を自己のものとして取得したり,ドメイン名の登録を受けた第三者から権利の移転を受けまたは使用許諾を受けることをいい,「保有し」とは,ドメイン名を使用する権利を継続して有することを指し,また「使用する」とは,ドメイン名をウェブサイト開設等の目的で用いることをいう。
(2)使用に関しては,要件さえ充足すれば12号と1号または2号との適用は排他的ではなく,重複的適用もある。なお、他の不正競争行為類型のように特に適用除外の規定はない。
■商品・役務の品質等誤認惹起表示(2条1項13号)
『商品若しくは役務若しくはその広告若しくは取引に用いる書類若しくは通信にその商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量若しくはその役務の質、内容、用途若しくは数量について誤認させるような表示をし、又はその表示をした商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し、若しくはその表示をして役務を提供する行為』 (1) 商品・役務の原産地や品質などについて誤認を惹起する表示をすることは,消費者等が商品・役務を購入するに際しての適正な判断を阻害するので,競業者との関係において不正競争とした。
(2)本号の不正競争行為については消費者が最も利害を有しているのであるが,「営業上の利益」を侵害される営業者としての競業者にしか不正競争防止法の法的対抗手段が認められないという問題点がある。
景表法4条のもとで公正取引委員会の監督により不当表示が排除されること等が期待されざるを得ない。
(3)適用除外(19条1項1号)
『商品若しくは営業の普通名称(ぶどうを原料又は材料とする物の原産地の名称であって、普通名称となったものを除く。)若しくは同一若しくは類似の商品若しくは営業について慣用されている商品等表示(以下「普通名称等」と総称する。)を普通に用いられる方法で使用し、若しくは表示をし、又は普通名称等を普通に用いられる方法で使用し、若しくは表示をした商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為(同項第十三号及び第十五号に掲げる不正競争の場合にあっては、普通名称等を普通に用いられる方法で表示をし、又は使用して役務を提供する行為を含む。)』
■競業者の営業誹謗行為(2条1項14号)
『競争関係にある他人の営業上の信用を害する虚偽の事実を告知し、又は流布する行為』
(1)競争関係にある他人の営業上の信用を毀損し,自ら競争上優位に立とうとする行為である。
(2)特許権者が,競業者により特許侵害が行われていると判断して,実際には特許侵害がないにもかかわらず侵害警告をする場合がこれに該当する。
(3)客観的な事実に基づかない競業者の製品との比較広告による虚偽の事実の流布もこれに含まれる。
(4)契約が合意解除により終了したにもかかわらず,特許権の実施料を徴収していることを詐欺的だと批判した記者会見を訴訟に持ち込んだが、控訴審はこれを認めず上告も棄却されている(東京高判平14.6.26)。
■代理人等による商標の不正使用(2条1項15号)
『パリ条約(商標法 (昭和三十四年法律第百二十七号)第四条第一項第二号 に規定するパリ条約をいう。)の同盟国、世界貿易機関の加盟国又は商標法 条約の締約国において商標に関する権利(商標権に相当する権利に限る。以下この号において単に「権利」という。)を有する者の代理人若しくは代表者又はその行為の日前一年以内に代理人若しくは代表者であった者が、正当な理由がないのに、その権利を有する者の承諾を得ないでその権利に係る商標と同一若しくは類似の商標をその権利に係る商品若しくは役務と同一若しくは類似の商品若しくは役務に使用し、又は当該商標を使用したその権利に係る商品と同一若しくは類似の商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し、若しくは当該商標を使用してその権利に係る役務と同一若しくは類似の役務を提供する行為 』
(1)条約の加盟国である外国において商標権を有するメーカーの国内輸入総代理店が,当該外国メーカーの商標を用いて,国内で類似の商品を販売する場合等がこれに該当する。
(2)適用除外(19条1項1号2号)
「普通名称等」の使用、自己の氏名の場合には適用されない。
■刑罰規定(21条)
(1)営業秘密関係(21条1項)…親告罪(同条3項)
@ 《十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科》になる場合
『一 詐欺等行為(人を欺き、人に暴行を加え、又は人を脅迫する行為をいう。以下同じ。)により、又は管理侵害行為(営業秘密が記載され、又は記録された書面又は記録媒体(以下「営業秘密記録媒体等」という。)の窃取、営業秘密が管理されている施設への侵入、不正アクセス行為(不正アクセス行為の禁止等に関する法律 (平成十一年法律第百二十八号)第三条 に規定する不正アクセス行為をいう。)その他の保有者の管理を害する行為をいう。以下同じ。)により取得した営業秘密を、不正の競争の目的で、使用し、又は開示した者 二 前号の使用又は開示の用に供する目的で、詐欺等行為又は管理侵害行為により、営業秘密を次のいずれかに掲げる方法で取得した者
イ 保有者の管理に係る営業秘密記録媒体等を取得すること。
ロ 保有者の管理に係る営業秘密記録媒体等の記載又は記録について、その複製を作成すること。
三 営業秘密を保有者から示された者であって、不正の競争の目的で、詐欺等行為若しくは管理侵害行為により、又は横領その他の営業秘密記録媒体等の管理に係る任務に背く行為により、次のいずれかに掲げる方法で営業秘密が記載され、又は記録された書面又は記録媒体を領得し、又は作成して、その営業秘密を使用し、又は開示した者
イ 保有者の管理に係る営業秘密記録媒体等を領得すること。
ロ 保有者の管理に係る営業秘密記録媒体等の記載又は記録について、その複製を作成すること。
四 営業秘密を保有者から示されたその役員(理事、取締役、執行役、業務を執行する社員、監事若しくは監査役又はこれらに準ずる者をいう。次号において同じ。)又は従業者であって、不正の競争の目的で、その営業秘密の管理に係る任務に背き、その営業秘密を使用し、又は開示した者(前号に掲げる者を除く。)
五 営業秘密を保有者から示されたその役員又は従業者であった者であって、不正の競争の目的で、その在職中に、その営業秘密の管理に係る任務に背いてその営業秘密の開示の申込みをし、又はその営業秘密の使用若しくは開示について請託を受けて、その営業秘密をその職を退いた後に使用し、又は開示した者(第三号に掲げる者を除く。)
六 不正の競争の目的で、第一号又は第三号から前号までの罪に当たる開示によって営業秘密を取得して、その営業秘密を使用し、又は開示した者』
A《五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科》になる場合
『秘密保持命令に違反した者(21条2項5号)』
B《国外犯の処罰》 (同条4項5号)
『4 第一項第一号又は第三号から第六号までの罪は、詐欺等行為若しくは管理侵害行為があった時又は保有者から示された時に日本国内において管理されていた営業秘密について、日本国外においてこれらの罪を犯した者にも適用する。
5 第二項第五号の罪は、日本国外において同号の罪を犯した者にも適用する。』
(2)一般の刑罰(同条2項以下)
《五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科》になる場合
『 一 不正の目的をもって第二条第一項第一号又は第十三号に掲げる不正競争を行った者
二 他人の著名な商品等表示に係る信用若しくは名声を利用して不正の利益を得る目的で、又は当該信用若しくは名声を害する目的で第二条第一項第二号に掲げる不正競争を行った者
三 不正の利益を得る目的で第二条第一項第三号に掲げる不正競争を行った者
四 商品若しくは役務若しくはその広告若しくは取引に用いる書類若しくは通信にその商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量又はその役務の質、内容、用途若しくは数量について誤認させるような虚偽の表示をした者(第一号に掲げる者を除く。)
六 第十六条、第十七条又は第十八条第一項の規定に違反した者』
(3)法人の両罰規定(22条)
『法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条第一項第一号、第二号若しくは第六号又は第二項に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して三億円以下の罰金刑を、その人に対して本条の罰金刑を科する。』
★不正競争防止法(H18改正・H19施行)
(目的)
第一条 この法律は、事業者間の公正な競争及びこれに関する国際約束の的確な実施を確保するため、不正競争の防止及び不正競争に係る損害賠償に関する措置等を講じ、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「不正競争」とは、次に掲げるものをいう。
一 他人の商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章、商品の容器若しくは包装その他の商品又は営業を表示するものをいう。以下同じ。)として需要者の間に広く認識されているものと同一若しくは類似の商品等表示を使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供して、他人の商品又は営業と混同を生じさせる行為
二 自己の商品等表示として他人の著名な商品等表示と同一若しくは類似のものを使用し、又はその商品等表示を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為
三 他人の商品の形態(当該商品の機能を確保するために不可欠な形態を除く。)を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為
四 窃取、詐欺、強迫その他の不正の手段により営業秘密を取得する行為(以下「不正取得行為」という。)又は不正取得行為により取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為(秘密を保持しつつ特定の者に示すことを含む。以下同じ。)
五 その営業秘密について不正取得行為が介在したことを知って、若しくは重大な過失により知らないで営業秘密を取得し、又はその取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為
六 その取得した後にその営業秘密について不正取得行為が介在したことを知って、又は重大な過失により知らないでその取得した営業秘密を使用し、又は開示する行為
七 営業秘密を保有する事業者(以下「保有者」という。)からその営業秘密を示された場合において、不正の競業その他の不正の利益を得る目的で、又はその保有者に損害を加える目的で、その営業秘密を使用し、又は開示する行為
八 その営業秘密について不正開示行為(前号に規定する場合において同号に規定する目的でその営業秘密を開示する行為又は秘密を守る法律上の義務に違反してその営業秘密を開示する行為をいう。以下同じ。)であること若しくはその営業秘密について不正開示行為が介在したことを知って、若しくは重大な過失により知らないで営業秘密を取得し、又はその取得した営業秘密を使用し、若しくは開示する行為
九 その取得した後にその営業秘密について不正開示行為があったこと若しくはその営業秘密について不正開示行為が介在したことを知って、又は重大な過失により知らないでその取得した営業秘密を使用し、又は開示する行為
十 営業上用いられている技術的制限手段(他人が特定の者以外の者に影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録をさせないために用いているものを除く。)により制限されている影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする機能のみを有する装置(当該装置を組み込んだ機器を含む。)若しくは当該機能のみを有するプログラム(当該プログラムが他のプログラムと組み合わされたものを含む。)を記録した記録媒体若しくは記憶した機器を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、若しくは輸入し、又は当該機能のみを有するプログラムを電気通信回線を通じて提供する行為
十一 他人が特定の者以外の者に影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録をさせないために営業上用いている技術的制限手段により制限されている影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録を当該技術的制限手段の効果を妨げることにより可能とする機能のみを有する装置(当該装置を組み込んだ機器を含む。)若しくは当該機能のみを有するプログラム(当該プログラムが他のプログラムと組み合わされたものを含む。)を記録した記録媒体若しくは記憶した機器を当該特定の者以外の者に譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、若しくは輸入し、又は当該機能のみを有するプログラムを電気通信回線を通じて提供する行為
十二 不正の利益を得る目的で、又は他人に損害を加える目的で、他人の特定商品等表示(人の業務に係る氏名、商号、商標、標章その他の商品又は役務を表示するものをいう。)と同一若しくは類似のドメイン名を使用する権利を取得し、若しくは保有し、又はそのドメイン名を使用する行為
十三 商品若しくは役務若しくはその広告若しくは取引に用いる書類若しくは通信にその商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量若しくはその役務の質、内容、用途若しくは数量について誤認させるような表示をし、又はその表示をした商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し、若しくはその表示をして役務を提供する行為
十四 競争関係にある他人の営業上の信用を害する虚偽の事実を告知し、又は流布する行為
十五 パリ条約(商標法 (昭和三十四年法律第百二十七号)第四条第一項第二号 に規定するパリ条約をいう。)の同盟国、世界貿易機関の加盟国又は商標法 条約の締約国において商標に関する権利(商標権に相当する権利に限る。以下この号において単に「権利」という。)を有する者の代理人若しくは代表者又はその行為の日前一年以内に代理人若しくは代表者であった者が、正当な理由がないのに、その権利を有する者の承諾を得ないでその権利に係る商標と同一若しくは類似の商標をその権利に係る商品若しくは役務と同一若しくは類似の商品若しくは役務に使用し、又は当該商標を使用したその権利に係る商品と同一若しくは類似の商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し、若しくは当該商標を使用してその権利に係る役務と同一若しくは類似の役務を提供する行為
2 この法律において「商標」とは、商標法第二条第一項 に規定する商標をいう。
3 この法律において「標章」とは、商標法第二条第一項 に規定する標章をいう。
4 この法律において「商品の形態」とは、需要者が通常の用法に従った使用に際して知覚によって認識することができる商品の外部及び内部の形状並びにその形状に結合した模様、色彩、光沢及び質感をいう。
5 この法律において「模倣する」とは、他人の商品の形態に依拠して、これと実質的に同一の形態の商品を作り出すことをいう。
6 この法律において「営業秘密」とは、秘密として管理されている生産方法、販売方法その他の事業活動に有用な技術上又は営業上の情報であって、公然と知られていないものをいう。
7 この法律において「技術的制限手段」とは、電磁的方法(電子的方法、磁気的方法その他の人の知覚によって認識することができない方法をいう。)により影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録を制限する手段であって、視聴等機器(影像若しくは音の視聴若しくはプログラムの実行又は影像、音若しくはプログラムの記録のために用いられる機器をいう。以下同じ。)が特定の反応をする信号を影像、音若しくはプログラムとともに記録媒体に記録し、若しくは送信する方式又は視聴等機器が特定の変換を必要とするよう影像、音若しくはプログラムを変換して記録媒体に記録し、若しくは送信する方式によるものをいう。
8 この法律において「プログラム」とは、電子計算機に対する指令であって、一の結果を得ることができるように組み合わされたものをいう。
9 この法律において「ドメイン名」とは、インターネットにおいて、個々の電子計算機を識別するために割り当てられる番号、記号又は文字の組合せに対応する文字、番号、記号その他の符号又はこれらの結合をいう。
10 この法律にいう「物」には、プログラムを含むものとする。
(差止請求権)
第三条 不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、その営業上の利益を侵害する者又は侵害するおそれがある者に対し、その侵害の停止又は予防を請求することができる。
2 不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、前項の規定による請求をするに際し、侵害の行為を組成した物(侵害の行為により生じた物を含む。第五条第一項において同じ。)の廃棄、侵害の行為に供した設備の除却その他の侵害の停止又は予防に必要な行為を請求することができる。
(損害賠償)
第四条 故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責めに任ずる。ただし、第十五条の規定により同条に規定する権利が消滅した後にその営業秘密を使用する行為によって生じた損害については、この限りでない。
(損害の額の推定等)
第五条 第二条第一項第一号から第九号まで又は第十五号に掲げる不正競争(同項第四号から第九号までに掲げるものにあっては、技術上の秘密(秘密として管理されている生産方法その他の事業活動に有用な技術上の情報であって公然と知られていないものをいう。)に関するものに限る。)によって営業上の利益を侵害された者(以下この項において「被侵害者」という。)が故意又は過失により自己の営業上の利益を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為を組成した物を譲渡したときは、その譲渡した物の数量(以下この項において「譲渡数量」という。)に、被侵害者がその侵害の行為がなければ販売することができた物の単位数量当たりの利益の額を乗じて得た額を、被侵害者の当該物に係る販売その他の行為を行う能力に応じた額を超えない限度において、被侵害者が受けた損害の額とすることができる。ただし、譲渡数量の全部又は一部に相当する数量を被侵害者が販売することができないとする事情があるときは、当該事情に相当する数量に応じた額を控除するものとする。
2 不正競争によって営業上の利益を侵害された者が故意又は過失により自己の営業上の利益を侵害した者に対しその侵害により自己が受けた損害の賠償を請求する場合において、その者がその侵害の行為により利益を受けているときは、その利益の額は、その営業上の利益を侵害された者が受けた損害の額と推定する。
3 第二条第一項第一号から第九号まで、第十二号又は第十五号に掲げる不正競争によって営業上の利益を侵害された者は、故意又は過失により自己の営業上の利益を侵害した者に対し、次の各号に掲げる不正競争の区分に応じて当該各号に定める行為に対し受けるべき金銭の額に相当する額の金銭を、自己が受けた損害の額としてその賠償を請求することができる。
一 第二条第一項第一号又は第二号に掲げる不正競争 当該侵害に係る商品等表示の使用
二 第二条第一項第三号に掲げる不正競争 当該侵害に係る商品の形態の使用
三 第二条第一項第四号から第九号までに掲げる不正競争 当該侵害に係る営業秘密の使用
四 第二条第一項第十二号に掲げる不正競争 当該侵害に係るドメイン名の使用
五 第二条第一項第十五号に掲げる不正競争 当該侵害に係る商標の使用
4 前項の規定は、同項に規定する金額を超える損害の賠償の請求を妨げない。この場合において、その営業上の利益を侵害した者に故意又は重大な過失がなかったときは、裁判所は、損害の賠償の額を定めるについて、これを参酌することができる。
(具体的態様の明示義務)
第六条 不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟において、不正競争によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがあると主張する者が侵害の行為を組成したものとして主張する物又は方法の具体的態様を否認するときは、相手方は、自己の行為の具体的態様を明らかにしなければならない。ただし、相手方において明らかにすることができない相当の理由があるときは、この限りでない。
(書類の提出等)
第七条 裁判所は、不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟においては、当事者の申立てにより、当事者に対し、当該侵害行為について立証するため、又は当該侵害の行為による損害の計算をするため必要な書類の提出を命ずることができる。ただし、その書類の所持者においてその提出を拒むことについて正当な理由があるときは、この限りでない。
2 裁判所は、前項ただし書に規定する正当な理由があるかどうかの判断をするため必要があると認めるときは、書類の所持者にその提示をさせることができる。この場合においては、何人も、その提示された書類の開示を求めることができない。
3 裁判所は、前項の場合において、第一項ただし書に規定する正当な理由があるかどうかについて前項後段の書類を開示してその意見を聴くことが必要であると認めるときは、当事者等(当事者(法人である場合にあっては、その代表者)又は当事者の代理人(訴訟代理人及び補佐人を除く。)、使用人その他の従業者をいう。以下同じ。)、訴訟代理人又は補佐人に対し、当該書類を開示することができる。
4 前三項の規定は、不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟における当該侵害行為について立証するため必要な検証の目的の提示について準用する。
(損害計算のための鑑定)
第八条 不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟において、当事者の申立てにより、裁判所が当該侵害の行為による損害の計算をするため必要な事項について鑑定を命じたときは、当事者は、鑑定人に対し、当該鑑定をするため必要な事項について説明しなければならない。
(相当な損害額の認定)
第九条 不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟において、損害が生じたことが認められる場合において、損害額を立証するために必要な事実を立証することが当該事実の性質上極めて困難であるときは、裁判所は、口頭弁論の全趣旨及び証拠調べの結果に基づき、相当な損害額を認定することができる。
(秘密保持命令)
第十条 裁判所は、不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟において、その当事者が保有する営業秘密について、次に掲げる事由のいずれにも該当することにつき疎明があった場合には、当事者の申立てにより、決定で、当事者等、訴訟代理人又は補佐人に対し、当該営業秘密を当該訴訟の追行の目的以外の目的で使用し、又は当該営業秘密に係るこの項の規定による命令を受けた者以外の者に開示してはならない旨を命ずることができる。ただし、その申立ての時までに当事者等、訴訟代理人又は補佐人が第一号に規定する準備書面の閲読又は同号に規定する証拠の取調べ若しくは開示以外の方法により当該営業秘密を取得し、又は保有していた場合は、この限りでない。
一 既に提出され若しくは提出されるべき準備書面に当事者の保有する営業秘密が記載され、又は既に取り調べられ若しくは取り調べられるべき証拠(第七条第三項の規定により開示された書類又は第十三条第四項の規定により開示された書面を含む。)の内容に当事者の保有する営業秘密が含まれること。
二 前号の営業秘密が当該訴訟の追行の目的以外の目的で使用され、又は当該営業秘密が開示されることにより、当該営業秘密に基づく当事者の事業活動に支障を生ずるおそれがあり、これを防止するため当該営業秘密の使用又は開示を制限する必要があること。
2 前項の規定による命令(以下「秘密保持命令」という。)の申立ては、次に掲げる事項を記載した書面でしなければならない。
一 秘密保持命令を受けるべき者
二 秘密保持命令の対象となるべき営業秘密を特定するに足りる事実
三 前項各号に掲げる事由に該当する事実
3 秘密保持命令が発せられた場合には、その決定書を秘密保持命令を受けた者に送達しなければならない。
4 秘密保持命令は、秘密保持命令を受けた者に対する決定書の送達がされた時から、効力を生ずる。
5 秘密保持命令の申立てを却下した裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
(秘密保持命令の取消し)
第十一条 秘密保持命令の申立てをした者又は秘密保持命令を受けた者は、訴訟記録の存する裁判所(訴訟記録の存する裁判所がない場合にあっては、秘密保持命令を発した裁判所)に対し、前条第一項に規定する要件を欠くこと又はこれを欠くに至ったことを理由として、秘密保持命令の取消しの申立てをすることができる。
2 秘密保持命令の取消しの申立てについての裁判があった場合には、その決定書をその申立てをした者及び相手方に送達しなければならない。
3 秘密保持命令の取消しの申立てについての裁判に対しては、即時抗告をすることができる。
4 秘密保持命令を取り消す裁判は、確定しなければその効力を生じない。
5 裁判所は、秘密保持命令を取り消す裁判をした場合において、秘密保持命令の取消しの申立てをした者又は相手方以外に当該秘密保持命令が発せられた訴訟において当該営業秘密に係る秘密保持命令を受けている者があるときは、その者に対し、直ちに、秘密保持命令を取り消す裁判をした旨を通知しなければならない。
(訴訟記録の閲覧等の請求の通知等)
第十二条 秘密保持命令が発せられた訴訟(すべての秘密保持命令が取り消された訴訟を除く。)に係る訴訟記録につき、民事訴訟法 (平成八年法律第百九号)第九十二条第一項 の決定があった場合において、当事者から同項 に規定する秘密記載部分の閲覧等の請求があり、かつ、その請求の手続を行った者が当該訴訟において秘密保持命令を受けていない者であるときは、裁判所書記官は、同項 の申立てをした当事者(その請求をした者を除く。第三項において同じ。)に対し、その請求後直ちに、その請求があった旨を通知しなければならない。
2 前項の場合において、裁判所書記官は、同項の請求があった日から二週間を経過する日までの間(その請求の手続を行った者に対する秘密保持命令の申立てがその日までにされた場合にあっては、その申立てについての裁判が確定するまでの間)、その請求の手続を行った者に同項の秘密記載部分の閲覧等をさせてはならない。
3 前二項の規定は、第一項の請求をした者に同項の秘密記載部分の閲覧等をさせることについて民事訴訟法第九十二条第一項 の申立てをした当事者のすべての同意があるときは、適用しない。
(当事者尋問等の公開停止)
第十三条 不正競争による営業上の利益の侵害に係る訴訟における当事者等が、その侵害の有無についての判断の基礎となる事項であって当事者の保有する営業秘密に該当するものについて、当事者本人若しくは法定代理人又は証人として尋問を受ける場合においては、裁判所は、裁判官の全員一致により、その当事者等が公開の法廷で当該事項について陳述をすることにより当該営業秘密に基づく当事者の事業活動に著しい支障を生ずることが明らかであることから当該事項について十分な陳述をすることができず、かつ、当該陳述を欠くことにより他の証拠のみによっては当該事項を判断の基礎とすべき不正競争による営業上の利益の侵害の有無についての適正な裁判をすることができないと認めるときは、決定で、当該事項の尋問を公開しないで行うことができる。
2 裁判所は、前項の決定をするに当たっては、あらかじめ、当事者等の意見を聴かなければならない。
3 裁判所は、前項の場合において、必要があると認めるときは、当事者等にその陳述すべき事項の要領を記載した書面の提示をさせることができる。この場合においては、何人も、その提示された書面の開示を求めることができない。
4 裁判所は、前項後段の書面を開示してその意見を聴くことが必要であると認めるときは、当事者等、訴訟代理人又は補佐人に対し、当該書面を開示することができる。
5 裁判所は、第一項の規定により当該事項の尋問を公開しないで行うときは、公衆を退廷させる前に、その旨を理由とともに言い渡さなければならない。当該事項の尋問が終了したときは、再び公衆を入廷させなければならない。
(信用回復の措置)
第十四条 故意又は過失により不正競争を行って他人の営業上の信用を害した者に対しては、裁判所は、その営業上の信用を害された者の請求により、損害の賠償に代え、又は損害の賠償とともに、その者の営業上の信用を回復するのに必要な措置を命ずることができる。
(消滅時効)
第十五条 第二条第一項第四号から第九号までに掲げる不正競争のうち、営業秘密を使用する行為に対する第三条第一項の規定による侵害の停止又は予防を請求する権利は、その行為を行う者がその行為を継続する場合において、その行為により営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある保有者がその事実及びその行為を行う者を知った時から三年間行わないときは、時効によって消滅する。その行為の開始の時から十年を経過したときも、同様とする。
(外国の国旗等の商業上の使用禁止)
第十六条 何人も、外国の国旗若しくは国の紋章その他の記章であって経済産業省令で定めるもの(以下「外国国旗等」という。)と同一若しくは類似のもの(以下「外国国旗等類似記章」という。)を商標として使用し、又は外国国旗等類似記章を商標として使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し、若しくは外国国旗等類似記章を商標として使用して役務を提供してはならない。ただし、その外国国旗等の使用の許可(許可に類する行政処分を含む。以下同じ。)を行う権限を有する外国の官庁の許可を受けたときは、この限りでない。
2 前項に規定するもののほか、何人も、商品の原産地を誤認させるような方法で、同項の経済産業省令で定める外国の国の紋章(以下「外国紋章」という。)を使用し、又は外国紋章を使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し、若しくは外国紋章を使用して役務を提供してはならない。ただし、その外国紋章の使用の許可を行う権限を有する外国の官庁の許可を受けたときは、この限りでない。
3 何人も、外国の政府若しくは地方公共団体の監督用若しくは証明用の印章若しくは記号であって経済産業省令で定めるもの(以下「外国政府等記号」という。)と同一若しくは類似のもの(以下「外国政府等類似記号」という。)をその外国政府等記号が用いられている商品若しくは役務と同一若しくは類似の商品若しくは役務の商標として使用し、又は外国政府等類似記号を当該商標として使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し、若しくは外国政府等類似記号を当該商標として使用して役務を提供してはならない。ただし、その外国政府等記号の使用の許可を行う権限を有する外国の官庁の許可を受けたときは、この限りでない。
(国際機関の標章の商業上の使用禁止)
第十七条 何人も、その国際機関(政府間の国際機関及びこれに準ずるものとして経済産業省令で定める国際機関をいう。以下この条において同じ。)と関係があると誤認させるような方法で、国際機関を表示する標章であって経済産業省令で定めるものと同一若しくは類似のもの(以下「国際機関類似標章」という。)を商標として使用し、又は国際機関類似標章を商標として使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供し、若しくは国際機関類似標章を商標として使用して役務を提供してはならない。ただし、この国際機関の許可を受けたときは、この限りでない。
(外国公務員等に対する不正の利益の供与等の禁止)
第十八条 何人も、外国公務員等に対し、国際的な商取引に関して営業上の不正の利益を得るために、その外国公務員等に、その職務に関する行為をさせ若しくはさせないこと、又はその地位を利用して他の外国公務員等にその職務に関する行為をさせ若しくはさせないようにあっせんをさせることを目的として、金銭その他の利益を供与し、又はその申込み若しくは約束をしてはならない。
2 前項において「外国公務員等」とは、次に掲げる者をいう。
一 外国の政府又は地方公共団体の公務に従事する者
二 公共の利益に関する特定の事務を行うために外国の特別の法令により設立されたものの事務に従事する者
三 一又は二以上の外国の政府又は地方公共団体により、発行済株式のうち議決権のある株式の総数若しくは出資の金額の総額の百分の五十を超える当該株式の数若しくは出資の金額を直接に所有され、又は役員(取締役、監査役、理事、監事及び清算人並びにこれら以外の者で事業の経営に従事しているものをいう。)の過半数を任命され若しくは指名されている事業者であって、その事業の遂行に当たり、外国の政府又は地方公共団体から特に権益を付与されているものの事務に従事する者その他これに準ずる者として政令で定める者
四 国際機関(政府又は政府間の国際機関によって構成される国際機関をいう。次号において同じ。)の公務に従事する者
五 外国の政府若しくは地方公共団体又は国際機関の権限に属する事務であって、これらの機関から委任されたものに従事する者
(適用除外等)
第十九条 第三条から第十五条まで、第二十一条(第二項第六号に係る部分を除く。)及び第二十二条の規定は、次の各号に掲げる不正競争の区分に応じて当該各号に定める行為については、適用しない。
一 第二条第一項第一号、第二号、第十三号及び第十五号に掲げる不正競争 商品若しくは営業の普通名称(ぶどうを原料又は材料とする物の原産地の名称であって、普通名称となったものを除く。)若しくは同一若しくは類似の商品若しくは営業について慣用されている商品等表示(以下「普通名称等」と総称する。)を普通に用いられる方法で使用し、若しくは表示をし、又は普通名称等を普通に用いられる方法で使用し、若しくは表示をした商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為(同項第十三号及び第十五号に掲げる不正競争の場合にあっては、普通名称等を普通に用いられる方法で表示をし、又は使用して役務を提供する行為を含む。)
二 第二条第一項第一号、第二号及び第十五号に掲げる不正競争 自己の氏名を不正の目的(不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をいう。以下同じ。)でなく使用し、又は自己の氏名を不正の目的でなく使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為(同号に掲げる不正競争の場合にあっては、自己の氏名を不正の目的でなく使用して役務を提供する行為を含む。)
三 第二条第一項第一号に掲げる不正競争 他人の商品等表示が需要者の間に広く認識される前からその商品等表示と同一若しくは類似の商品等表示を使用する者又はその商品等表示に係る業務を承継した者がその商品等表示を不正の目的でなく使用し、又はその商品等表示を不正の目的でなく使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為
四 第二条第一項第二号に掲げる不正競争 他人の商品等表示が著名になる前からその商品等表示と同一若しくは類似の商品等表示を使用する者又はその商品等表示に係る業務を承継した者がその商品等表示を不正の目的でなく使用し、又はその商品等表示を不正の目的でなく使用した商品を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、若しくは電気通信回線を通じて提供する行為
五 第二条第一項第三号に掲げる不正競争 次のいずれかに掲げる行為
イ 日本国内において最初に販売された日から起算して三年を経過した商品について、その商品の形態を模倣した商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為
ロ 他人の商品の形態を模倣した商品を譲り受けた者(その譲り受けた時にその商品が他人の商品の形態を模倣した商品であることを知らず、かつ、知らないことにつき重大な過失がない者に限る。)がその商品を譲渡し、貸し渡し、譲渡若しくは貸渡しのために展示し、輸出し、又は輸入する行為
六 第二条第一項第四号から第九号までに掲げる不正競争 取引によって営業秘密を取得した者(その取得した時にその営業秘密について不正開示行為であること又はその営業秘密について不正取得行為若しくは不正開示行為が介在したことを知らず、かつ、知らないことにつき重大な過失がない者に限る。)がその取引によって取得した権原の範囲内においてその営業秘密を使用し、又は開示する行為
七 第二条第一項第十号及び第十一号に掲げる不正競争 技術的制限手段の試験又は研究のために用いられる第二条第一項第十号及び第十一号に規定する装置若しくはこれらの号に規定するプログラムを記録した記録媒体若しくは記憶した機器を譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、若しくは輸入し、又は当該プログラムを電気通信回線を通じて提供する行為
2 前項第二号又は第三号に掲げる行為によって営業上の利益を侵害され、又は侵害されるおそれがある者は、次の各号に掲げる行為の区分に応じて当該各号に定める者に対し、自己の商品又は営業との混同を防ぐのに適当な表示を付すべきことを請求することができる。
一 前項第二号に掲げる行為 自己の氏名を使用する者(自己の氏名を使用した商品を自ら譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する者を含む。)
二 前項第三号に掲げる行為 他人の商品等表示と同一又は類似の商品等表示を使用する者及びその商品等表示に係る業務を承継した者(その商品等表示を使用した商品を自ら譲渡し、引き渡し、譲渡若しくは引渡しのために展示し、輸出し、輸入し、又は電気通信回線を通じて提供する者を含む。)
(経過措置)
第二十条 この法律の規定に基づき政令又は経済産業省令を制定し、又は改廃する場合においては、その政令又は経済産業省令で、その制定又は改廃に伴い合理的に必要と判断される範囲内において、所要の経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)を定めることができる。
(罰則)
第二十一条 次の各号のいずれかに該当する者は、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 詐欺等行為(人を欺き、人に暴行を加え、又は人を脅迫する行為をいう。以下同じ。)により、又は管理侵害行為(営業秘密が記載され、又は記録された書面又は記録媒体(以下「営業秘密記録媒体等」という。)の窃取、営業秘密が管理されている施設への侵入、不正アクセス行為(不正アクセス行為の禁止等に関する法律 (平成十一年法律第百二十八号)第三条 に規定する不正アクセス行為をいう。)その他の保有者の管理を害する行為をいう。以下同じ。)により取得した営業秘密を、不正の競争の目的で、使用し、又は開示した者
二 前号の使用又は開示の用に供する目的で、詐欺等行為又は管理侵害行為により、営業秘密を次のいずれかに掲げる方法で取得した者
イ 保有者の管理に係る営業秘密記録媒体等を取得すること。
ロ 保有者の管理に係る営業秘密記録媒体等の記載又は記録について、その複製を作成すること。
三 営業秘密を保有者から示された者であって、不正の競争の目的で、詐欺等行為若しくは管理侵害行為により、又は横領その他の営業秘密記録媒体等の管理に係る任務に背く行為により、次のいずれかに掲げる方法で営業秘密が記載され、又は記録された書面又は記録媒体を領得し、又は作成して、その営業秘密を使用し、又は開示した者
イ 保有者の管理に係る営業秘密記録媒体等を領得すること。
ロ 保有者の管理に係る営業秘密記録媒体等の記載又は記録について、その複製を作成すること。
四 営業秘密を保有者から示されたその役員(理事、取締役、執行役、業務を執行する社員、監事若しくは監査役又はこれらに準ずる者をいう。次号において同じ。)又は従業者であって、不正の競争の目的で、その営業秘密の管理に係る任務に背き、その営業秘密を使用し、又は開示した者(前号に掲げる者を除く。)
五 営業秘密を保有者から示されたその役員又は従業者であった者であって、不正の競争の目的で、その在職中に、その営業秘密の管理に係る任務に背いてその営業秘密の開示の申込みをし、又はその営業秘密の使用若しくは開示について請託を受けて、その営業秘密をその職を退いた後に使用し、又は開示した者(第三号に掲げる者を除く。)
六 不正の競争の目的で、第一号又は第三号から前号までの罪に当たる開示によって営業秘密を取得して、その営業秘密を使用し、又は開示した者
2 次の各号のいずれかに該当する者は、五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する。
一 不正の目的をもって第二条第一項第一号又は第十三号に掲げる不正競争を行った者
二 他人の著名な商品等表示に係る信用若しくは名声を利用して不正の利益を得る目的で、又は当該信用若しくは名声を害する目的で第二条第一項第二号に掲げる不正競争を行った者
三 不正の利益を得る目的で第二条第一項第三号に掲げる不正競争を行った者
四 商品若しくは役務若しくはその広告若しくは取引に用いる書類若しくは通信にその商品の原産地、品質、内容、製造方法、用途若しくは数量又はその役務の質、内容、用途若しくは数量について誤認させるような虚偽の表示をした者(第一号に掲げる者を除く。)
五 秘密保持命令に違反した者
六 第十六条、第十七条又は第十八条第一項の規定に違反した者
3 第一項及び前項第五号の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
4 第一項第一号又は第三号から第六号までの罪は、詐欺等行為若しくは管理侵害行為があった時又は保有者から示された時に日本国内において管理されていた営業秘密について、日本国外においてこれらの罪を犯した者にも適用する。
5 第二項第五号の罪は、日本国外において同号の罪を犯した者にも適用する。
6 第二項第六号(第十八条第一項に係る部分に限る。)の罪は、刑法 (明治四十年法律第四十五号)第三条 の例に従う。
7 第一項及び第二項の規定は、刑法 その他の罰則の適用を妨げない。
第二十二条 法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人又は人の業務に関し、前条第一項第一号、第二号若しくは第六号又は第二項に掲げる規定の違反行為をしたときは、行為者を罰するほか、その法人に対して三億円以下の罰金刑を、その人に対して本条の罰金刑を科する。
2 前項の場合において、当該行為者に対してした前条第一項第一号、第二号及び第六号並びに第二項第五号の罪に係る同条第三項の告訴は、その法人又は人に対しても効力を生じ、その法人又は人に対してした告訴は、当該行為者に対しても効力を生ずるものとする。
3 第一項の規定により前条第一項第一号、第二号若しくは第六号又は第二項の違反行為につき法人又は人に罰金刑を科する場合における時効の期間は、これらの規定の罪についての時効の期間による。
【不当景品類及び不当表示防止法】
(不当な表示の禁止)
第四条 事業者は、自己の供給する商品又は役務の取引について、次の各号に掲げる表示をしてはならない。
一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と競争関係にある他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示すことにより、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示
二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と競争関係にある他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認されるため、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認められる表示
三 前二号に掲げるもののほか、商品又は役務の取引に関する事項について一般消費者に誤認されるおそれがある表示であつて、不当に顧客を誘引し、公正な競争を阻害するおそれがあると認めて公正取引委員会が指定するもの
2 公正取引委員会は、前項第一号に該当する表示か否かを判断するため必要があると認めるときは、当該表示をした事業者に対し、期間を定めて、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料の提出を求めることができる。この場合において、当該事業者が当該資料を提出しないときは、第六条第一項及び第二項の規定の適用については、当該表示は同号に該当する表示とみなす。 |
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